薬物の種類は様々です。薬物とは思えない様なものもあります。また違法か合法化は依存症とは関係ありません。シンナーや麻薬、大麻や覚醒剤、睡眠薬、痛み止め、また飲酒やガス吸引(ライターガスの吸引)も広義での薬物依存です。少し前に話題となつた脱法ドラッグ、含法ハーブなどと呼ばれるものが、社会問題となつています。
薬物の問題も多種多様です。家族や周囲に影響を及ぶす事で表面化します。例えば、お金をせびる、嘘をつく、暴力をふるう、脅す、借金をする、逮捕、補導される、人間関係の悪化、仕事を続けることが出来なくなる、そして薬物が見つかる等です。次第に家族はそのペースに巻き込まれ、本人の責任を肩代わりして尻拭いに追われます。
薬物依存は本人の意志の弱さやモラルの欠如で起こるとは限りません。精神科医が治療薬に依存することもあれば、晩酌程度の飲酒をする真面目な会社員が依存症になることもあります。一旦始まると本人の努力だけでは解決することはありません。病院への入院や逮捕による拘留・服役は断酒へのきつかけにはなりますが、依存症の問題が先延ばしになるだけで、解決には繋がりません。本人をいち早く治療と回復の軌道に乗せることが大切です。
本人は、責められると解つているので依存を認めず、自分で何とかしようとします。また家族も通常は世間体を気にして、見て身ぬふりをしたり、隠してもみ消そうとします。そのため本人も回復の軌道に乗れず、そのまま死んでしまうこともあります。また周囲の人たちもどんどん傷ついていきます。